人物編#15
ではでは、テクスチャの作成といこう。
テクスチャとは何か、というと、簡単に言えば、3Dモデルの表面に貼り付ける絵のこと。
のっぺりとしたシンプルな3Dモデルでも、絵を貼り付けることにより、複雑な形状をしているかのように見せることができるのだ。
shadeでは、テクスチャを貼り付けるのに、「UVマップ」と呼ばれている手法を利用する。
ところで、そもそもUVマップとはなにか、というと・・・旧shadeの記事に詳しく書いてあるので、そちらを参照されたし。
原理の話は、shadeのバージョンにかかわらず(ついでに、どのソフトか、と言うのにもかかわらず)共通なので。
・・・手抜きじゃないぞ。
では、さっそくテクスチャの作成を・・・の前に。
まだあったよ、モデルの修正箇所 orz 。
モデルの再調整
というわけで、ちゃっちゃと修正。
なんの修正か、というと、不要ポリゴンの削除と、三角分割だ。
不要ポリゴンの削除については、前回までであらかた終わっているわけだが、三角分割をすることで、さらに不要なポリゴンが削除できるのだ。
一例を挙げると、
頭の、この部分。
この部分には、一部に髪の毛がかかっている。
具体的には、
こんな感じで隠れる。
削除してしまいたいところだが、四角ポリゴンのままだと、大部分は隠れているが、見ての通り、僅かな面積が見えてしまっているので、そうもいかない。
ところが、このポリゴンを、
このような対角線で、三角分割すると。
対角線から左上の部分については、髪の毛のポリゴンで隠される事になり、
この部分をサックリ削除することができる。
で、実際に削除してみたのが、
これ。
見ての通り、削った後でも、見た目に変化はない。
この調子で、全身で不要となりそうな端切れ部分を、サクサクと削除してゆこう。
そして、削除とは別に、ポリゴンを追加する部分も。
どこかというと、腰のリボンの部分だ。
結び目の部分を作るとき、うっかり蓋をせずに六角柱を作成してしまったために、
このように、穴が空いて向こうが透けて見えてしまっている。
このままでは嬉しくないので、この部分は、蓋をしてしまおう。
結び目の片側の頂点六つを選択して、
編集:メッシュの面を張るを選択すれば、
このように、蓋ができる。
こんな具合に、ほかの部分でも、気になるところが見つかったら、随時、ちょぼちょぼと修正を加えよう。
UVマップの作成
そして、ようやくUVマップ。
で、最初にすべきことは・・・いままでバッくれてきた、下絵の彩色ですな orz
とりあえず、無い時間を絞り出して色を塗ってみたところ、
こんな感じになりました。
・・・って、影を塗り込んでないは、やっぱり小物類がすっぽ抜けているは・・・ orz
とりあえず、これで色合いは(なんとか)わかるレベルなので、先に行きまス。
UVマップの基本的な作成方法については、すでに小物編でやっているので、下準備や基本的な手順は、そちらを参考にどうぞ。
さて、ここで、小物編では使わなかった小技を使うために、UVマップのサイズを縮小する。
なんのためかというと、UV格子外へのマッピングのためだ。
実はこの小技、旧shadeでも使えたものだが、複雑なマッピングをする時には、じつに重宝する。
詳しい原理とやり方については、旧shadeのUVとは何かの記事と、TIPSの記事を参考に。
さて、UVマップだが、服から順にやっていこう。
まずは、パンツ。
正面側のこの部分を、正面図でマッピングして、UVの格子外に移動しておく。
そして、この状態だと、ほぼ側面を向いている面のマップが潰れてしまっているので、これをUVマップを拡大して、頂点を移動させて調整する。
こんな感じ。
同じ要領で、パンツの裏側をマッピング。
マップ後、UVマップ上で頂点を移動させて、マップの歪みを訂正する手順も同じだ。
・・・よーするに、このあたりは、単なるルーチンワークなのだ。
というわけで、ちゃっちゃと進めよう。
足首。
足の甲。
これは、上面図でマッピング。
足の裏。
これは、上面図でマッピングして、左右反転。
湯飲みの底面マッピングでやったのと同じ方法だ。
以上で、パンツと靴、つまり下半身のマッピングが完了。
続いて、上半身、トップスに移ろう。
トップスの前面。
トップスの背面。
・・・と、以上で、主要な服のマッピングが完了。
腰紐とリボンについては、いろいろ企むところがあるので、後回しだ。
つづいて、素肌の部分のマッピングに移ろう・・・と言いたいところだが。
長くなってきたので、以下、次回。
ちなみに、現状のモデルデータはこちら。 tokiyori14.zip (約32.8kb) 。