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小物編 #2

手始めに、湯飲みと急須を作ってみる。

湯飲みの原型とすべく、プリミティブの六角柱を引っ張り出してきたわけだが。もちろんこれだけでは、湯飲みとは言えない。

そこで、次にこの六角柱から湯飲みの形状を作り出して行くわけだが。どのようにすれば、湯飲みらしくなるのだろうか。これは、プリミティブから3Dのモデルを作成する上で、常に問題となる事柄だ。何を作るにしても、必ずつきまとう。そして、常に問題となるだけあって、その解決法にも常套手段と言えるものがある。シルエットとなる輪郭を合わせるようにすればよいのだ。

で、湯飲みのシルエットを想像してみると。だいたい、こんな感じになるはず。

シルエット上下

真上または真下から見たとき

シルエット真横

正面や真横から見たとき

ごくシンプルな形状なので、とりあえず二方向で十分。これと、今ある形状を見比べてみる。

 

まずは、真上から。これには、いま表示している四面図のうち、左上にある上面図を見ればよい。

上面図の確認

だが、現在表示されているのは、ワイヤーフレームというポリゴンの輪郭線だけを描いた図で、形状の全体を把握するには、ちょっと心許ない。そこで、この表示をわかりやすいように変えてやる。上面図の右上にある表示切り替えボタン(小さな白いマル)を押して出てくるコンテキストメニューで、

図面の表示変更メニュー

シェーディング」、「モデリングライト」をそれぞれ選択してやる。すると、

上面図の表示変更

このような表示になる。「シェーディング」は、ポリゴンの各面を実際に目に見えるように表示するモードだ。ポリゴン面を白くして、そこに光を当てた状態を表示してくれる。

これで、「真上からのシルエット」を確認してみると。湯飲みのシルエットが円なのに対して、プリミティブは六角形

違うじゃないか!とか言うなかれ。ローポリということで、円を近似するのに六角形を使用したのだから、違っていて当然。

今回に関しては、この六角形は、イコール円として考えるのだ。

考えてちょーだい。

・・・・・・・・・・・。

・・・考えた? そう考えれば、shadeのプリミティブと、湯飲みのシルエットは一致している、と見なすことが出来る。

 

次に、横方向。shadeの四面図で、左下にある正面図(または右下にある右面図)を使えば、真横からの図を確認できる。この正面図の表示を、上面図の時と同じく「シェーディング」「モデリングライト」にしてやると、

正面図の表示変更

こうなる。

これと、湯飲みのシルエットを比較してみると。湯飲みのシルエットにある、糸じりがない

ちょこっと違う。だが、ちょっと待て。この違いと、上の「円と六角形」の違いを考えると、同じ程度か、むしろ軽いんじゃないか?という疑問が湧く。湧いて当然。

同じ程度ならば、この違いについても、イコールとして考えればよいか?

答えはNOだ。

なぜかを考えてみよう。湯飲みのシルエットに戻って、このシルエットから糸じりを取っ払ってやると、どうなるかというと。

湯飲みの糸じり無しシルエット

こうなる。

こうなってしまうと、どう見ても、ただの四角形にしか見えなくなる。

つまり、糸じりというのは、人がそれを湯飲みだと認識できるようになる重要なパーツなのだ。このように、物を特徴付けるようなパーツについては、たとえローポリであっても、端折らずにきちんと作り込んだ方がよい。これがあるだけで、他がカクカクしていたとしても、なんとなくそれっぽく見えるようになるのだ。

 

 

糸じりの作成

というわけで、糸じりを作成する。新たにプリミティブを追加しても良いが、今回は、すでにあるプリミティブを、一部変形させることで作成する。

すでにある形状を編集するには、編集モードを切り替える必要がある。ちょっと設定するべき項目が多いが、

編集設定

まずは、「編集モードの切り替え」で「形状編集」を指定する。次に、ウインドウ上部に並んでいるコントロールバーで「」を選択。そして、ツールボックスの項目を、「編集」、「メッシュ」と選択しておく。これで準備完了。

追記: 2010.12.11
コントロールバーの表示だが、一度セーブして後日ロードしたときなどは、「」の選択が出来なくなっていることがある。

面選択不可#1

こういう場合は、画面の右にあるブラウザを確認してみよう。大抵は、編集したいオブジェクト以外の物まで選択されている状態になっているはず。

面選択不可#2

ここの表示に関しては、急須を作成するときに説明するが、とりあえずは作業したいポリゴンがある場所(今回は「ポリゴンメッシュ」となっているものがそれ)だけをマウスで選択し直してやる。

面選択可#1

これで、などの選択が出来るようになる。

 

・・・で、どうやって糸じりを作るかというと。この六角柱の下の方を一部分、内側に折り曲げて糸じりにしてやろう、という計画だ。

ところで、すでに述べている通り、ポリゴンは一枚の平板な板なので、そのままでは折り曲げることが出来ない。ポリゴンを折り曲げるためには、折り曲げたい場所でポリゴンを二枚に分割しておかなくてはならない。

shadeでポリゴンを分割する方法は、主に二つ。一つ目は、[メッシュ]-[分割]-[...]またはツールボックスの下の方にある分割のメニューを使う方法。

分割メニュー

これは、選択している面を、指定された数字で縦横等分してくれる機能だ。最後の三角分割は、ちょっと特殊で、選択されている面が四角形以上の場合、もっとも少ない数の三角形に分割してくれる。ただし。このメニュー、三角分割以外は、ローポリでは、あまり有用ではない。というのも、分割位置が指定できないので、たいていの場合、期待とはほど遠い結果となってしまうからだ。さらに、常に縦横方向で等分されるので、ポリゴン数が無闇に増える原因となってしまう。

というわけで、使えるとしたら、もう一つの方法、[メッシュ]-[切断]またはツールボックスで分割のすぐ上にある切断だ。これは、選択したポリゴン面の上にマウスで直線を引くことによって、引いた直線の通りにポリゴンを分割してくれる機能だ。

 

実際にやってみよう。まずは、六角柱の側面に当たる面をすべて選択する。shade12からは、マウスカーソルを当てると選択される予定の面が黄色くハイライトされるようになったので、選択のしやすさが若干アップしている。たとえば、正面図の面の上にマウスカーソル移動させると、

ポリゴン面の選択#1

こんな感じの表示になる。ここでマウスをクリックしてやれば、現在黄色にハイライトされている面が選択される、というわけだ。

ところで、上図を見るとわかるが、正面図で手前の面を選択すると、奥の面も選択される予定に入っているのが、透視図から見て取れる。これは、正面図が現在「ワイヤーフレーム」となっているためだ。このモードだと、面が手前にあるのか、奥にあるのかには関係なく、マウスで指定された位置と重なっているかどうかだけで選択されるためらしい。shade11とは動作が違うな。
では、手前だけを選択したい場合はどうするかというと、「ワイヤーフレーム(隠線消去)」で選択してやればよい。「ワイヤーフレーム(隠線消去)」の表示だと、手前になっているポリゴン面だけが表示され、また選択の対象になる。たとえば、正面図の表示を「ワイヤーフレーム(隠線消去)」で選択してから、同じように手前の面にマウスカーソルを当てると、

ポリゴン面の選択#2

このように、背後にある面は選択されなくなる。

 

まずは側面のうち、隣り合った二面を選択してやる。

ポリゴン面の選択#3

つづいて、メニューから[メッシュ]-[ベルト選択]を選択するか、ツールボックスにあるベルト選択

ベルト選択ボタン

をポチリと押す。ベルト選択は、すでに選択されている面を元に、滑らかに連続している面を自動的に全て選択してくれる機能だ。これで、

ポリゴン面の選択#4

六角柱の周囲の面が、ぐるりと一周分選択される。

 

さて、選択が完了したところで、糸じり作成のためのポリゴン分割をしよう。メニューの[メッシュ]-[切断]か、またはツールボックスにある切断のボタン

切断ボタン

を押す。これで、一回だけ面を切断できるようになる。今回は、糸じり用に二カ所切断したいので、[ツール]-[連続モード]またはウインドウ上部にあるコントロールバーの連続ボタン

連続ボタン

を押しておこう。こうしておくと、連続して何回でも切断を実行できる。

ポリゴン面を切断するには、マウスで切断したい位置の外側をクリックし、ボタンを押したまま面を切断するようにマウスをドラッグしてやればよい。すると、最初にマウスで指定した場所から、ずるずると直線が引っ張られるので、

ポリゴン切断#1

切断したい面を横断するようにマウスで位置を調節する。そして、これでよし、となったら、その位置でマウスのボタンを放してやればよい。

同様の手順で、少し下も切断して、

ポリゴン切断#2

このように仕上げた。

切断作業が終わったら、[ツール]-[連続モード]または連続ボタンを押して、連続モードを解除してやって、切断作業は完了。

shade12では、連続モードを解除しても、なぜか切断が有効なままだ。つまり、もう一回だけ切断が出来る状態になっている。解除するためには、ちょっと面倒だが、メニューの[ツール]-[完了]を選択してやらないとならない。

 

あとは、一番下の糸じり部分を、内側に縮めてやればよい。この作業は、頂点モードでやった方が、動きがわかりやすい。ウインドウ上部にあるコントロールバーで「頂点」、「ボックス」を選択して、

頂点とボックス選択

六角柱の下から二段分の頂点を、マウスをドラッグして出来る四角形で、囲むようにして選択してやる。

頂点の選択

選択された頂点

あとは、この選択した頂点を、小物編#1の最後でやったサイズ調整の要領で、マニピュレーターを使用して少しだけ内側に縮めてやり、糸じりのシルエットを作り出す。

以上で、

糸じりの作成

糸じりの完成!

 

あとは、湯飲みの内側をこしらえれば、形状は全て完成するわけだが。

続きは次回。