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日常の管理

金魚は、人に慣れるペットです。さすがに芸をしてくれるようなことはありませんが、顔を出せば餌をねだるようになるし、指を入れれば突っついてくる程度にまで慣れてくれます。自分の手の届く範囲で構わないので、無理をせずに、できるだけのことをしてあげてください。

水槽本体の管理

水槽は、それ一つで金魚のすべての生活を支えています。つまり、金魚にとって世界とは、水槽の中だけです。それは、とりもなおさず、水槽に何かあれば金魚の命に関わる、ということを意味しています。割れた水槽を放っておく、などというのは言語道断です。普段から、

  • 水槽は割れたり水漏れをしたりしていないか
  • 水槽を置いている台は大丈夫か
  • 水の量は足りているか
  • 濾過装置はきちんと動いているか(水が循環しているか)
  • 照明などはきちんと点灯しているか

ぐらいのことは、気をつけておきましょう。いずれも、一瞥程度で分かるようなことばかりです。

 

金魚の様子

飼い始めたばかりの頃は、金魚のどんな点に気をつければいいのか、よく分からないかもしれません。見るべき所はいくつかありますが、じつは初心者でもそれほど難しいものではありません。

  • 飼っている金魚は全員(匹)いるか
  • 残念ながら、死んでしまった金魚がいた場合は、速やかに水槽から出してください。庭があれば庭に、無ければ植木鉢にでも埋めて、供養してあげてください。諸事情でどちらも難しい場合は、可燃ゴミとして出すか、自治体によっては、ゴミ収集時に、小動物の死体を別枠で引き取ってくれることもあるようですので、お願いしてみてください。

    数が合わないのに、死体が見つからない場合は、水槽の外に飛び出してしまったり、猫などに食べられてしまったり、といった可能性があります。水槽の周りも、よく探してみてください。あまりに大きさの違う金魚を飼っている場合は、ごくまれに、間違えて食べられてしまうこともあるようです。

  • 元気に泳いでいるか
  • 金魚にも個性があり、元気なのもいれば、おっとりしたのもいます。種類によっても、泳ぎ方が違ってきます。一般に、当歳(その年に生まれた金魚)から二歳ぐらいの若い金魚は、ちょろちょろと活発に泳ぎます。また、ランチュウなどの樽形の金魚は、ゆったりと泳ぎますが、和金などの鮒形の金魚は、素早く泳ぎます。

    しかしながら、元気であればいいかというと、そうでもありません。ときどき狂ったような(という表現がぴったりの激しい)泳ぎ方をする、全身がけいれんしたようにビクビク震える、水底などに体をこすりつける動作が目立つ、などの場合は、病気にかかりかけているか、すでにかかってしまっている可能性が高いです。

  • 餌をあげたらちゃんと食べに来るか
  • 水槽に入れたばかりの金魚や、普段与えている餌とは違う餌を与えたときなどは、気が付かずになかなか食べに来ないことがあります。そうでなければ、普通は飼い主の顔を見るだけで、餌をねだって群れてきます。こんな時に、なかなか来なかったり、餌を入れてもあまり活発に食べなかったりした場合は、やはり病気にかかっている可能性が高いです。

  • 団体行動をしているか
  • 水槽が小さかったり、金魚の数が多い、逆に1匹で飼っているような場合は、当てはまらない場合もありますが、普通金魚は団体で行動します。1匹が方向を変えれば、他の金魚もつられるように付いていったりします。このような群れの行動から、1匹だけ、あからさまに外れるような行動をとっている場合は(たいていは前述の、ぼーっとしているような状態になっているはずですが)、やはり病気にかかっている可能性が高いです。

概して、金魚の様子が普段と違っている場合は、病気の可能性が高いです。「病気かなと思ったら」の項に、病気について、もう少し詳しく書いてありますので、参考にしてください。

 

飼育の要・水質の管理

金魚を飼うときに、もっとも重要で気をつけておかないとならないのが、水質です。金魚は、犬や猫と違い、異常を鳴き声などで伝えることができません。また、人間が普段暮らしている空気中と、水中という差もあるために、飼い主が金魚の「生活空間」の異常に気が付きにくい、ということもあります。犬や猫であれば、生活空間の異常は、即ち人間にとっての生活空間の異常につながるので、においなどからすぐにそれと知れます。しかし、金魚のいる水中の異常は、人間にとっては、なかなか知覚しづらいのが現実です。

たとえば、水のにおいがおかしくなったとしたら、水中はもっとずっとひどいことになっている、と思った方がいいでしょう。そして、環境が悪ければ、それはそのまま金魚の健康に影響を及ぼします。理想としては、人間の五感で知覚できないうちに、水を交換するなどの対策をとるのが一番いいのです。ですが、そのためには、相当の飼育技術と経験から、ごく些細な現象を拾い出して判断するしか術が無く、普通の飼い主にとっては至難の業です。

そこで、経験が無くてもそこそこ判断できる材料から、おおよその時期を見いだして、水を交換してあげることになります。ただし、この方法での換水は、基本的には後手に回ることになりますので、普段から、気持ち早めに換水をするように心がけましょう。

  • 盛夏で水温が28℃を越えているようであれば、1週間に一度、水槽全体の3分の1を換水する。
  • 上記より5℃水温が下がるごとに、間隔を1週間ずつ空けてゆく。
  • 冬場で水温が10℃を切っている場合は、換水しない。
  • 水面にできる細かい泡が目立つようならば、換水を早める。
  • 金魚が水面に群がりがちな場合は、換水を早める。

ここであげておく目安についてですが、「金魚を飼うのに必要な物(1)〜飼育容器−何はなくともまず水槽」で触れている、金魚を育てるのに必要な大きさの水槽で、見合った数の金魚を飼育している(金魚の体長1cmあたり3リットルの水量がある)ことを前提としています。金魚の数がこれより少ないのであれば、換水の期間を長めに、逆に多くの金魚を飼っている場合は、期間を短めにとると同時に、一度に交換する水量を増やす(半分、8割方など)ことで対応してください。

ただし、水質が悪くないのであれば、換水の回数、一度に換水する量ともに、少なければ少ないほど、金魚にとっては落ち着いて住みやすい環境である(病気になりにくく、長生きができる)、という点に注意してください。もちろん水質の悪化が金魚に一番悪影響を及ぼすのですが、換水の間隔が3日以下になってしまう場合や、換水量が8割を越えてしまうような場合は、そのまま無理に続けるのではなく、水槽を大きくするか、数を増やして金魚を分散するかして、対策を立てるようにしましょう。

 

換水の仕方

水の交換の仕方ですが、上澄みを交換するのではなく、なるべく水底に溜まっているゴミなどを吸い出して捨てるようにします。濾過装置は、作業前に止めておきます。作業のじゃまになる照明器具類は、水のかからない場所に避けておくとやりやすいです。

半分以下の水量を交換する場合

水槽の部分掃除底砂利を敷いている場合は、「金魚を飼うのに必要な物(4)〜小物類」の項で紹介している「掃除用のゴムホース」のうち、底砂利をまとめて掃除できるポンプがあると、砂利ごと掃除できるので便利です。ない場合は、数回に1回は、後述の方法で8割換水をするようにしてください。

まず、掃除用のホースを使用して、サイフォンの原理で水槽から水を捨てます。このときに、底砂利を敷いている場合で、底砂利の掃除もできるタイプの掃除ポンプを使用している場合は、ポンプの太くなっている部分を少し砂利に突き刺し、太い部分で砂利が踊るぐらいの勢いで水を吸い出します。突き刺しすぎたり、吸い出す水に勢いが強すぎたりすると、砂利がまとめて吸い出されてしまいます。こんな時は、ホースの中程を指で摘んで押しつぶして、流れ出る水流を弱めてやれば、砂利は吸い出されなくなります。間違えて吸い出してしまった砂利は、後で洗ってから水槽に戻しましょう。底砂利を敷いていて、上記のような掃除用ポンプを持っていない場合や、底砂利を敷いていないベアタンクの場合は、ゴムホースを使用して、底に溜まったゴミ類を水と一緒に吸い出します。

何度か掃除をしていると、ゴミが溜まりやすい場所が何カ所かあるのに気が付くと思います。これは、濾過装置の水流の関係で、どうしてもそのあたりがよどみがちになっている、ということですので、そのような場所については、掃除の都度なるべく念入りにゴミを吸い出すようにしましょう。

水を捨て終わったら、次にカルキを抜いた水を、水槽に必要な量追加します(普通は捨てた量よりも多くなるはずです)。この際に、バケツから一度にどばっと追加してはいけません。新しい水で水槽内がかき混ぜられ、急激な水質の変化がおこり、最悪の場合、金魚がショック症状で病気になってしまうこともあります。新しく加える水は、なるべくゆっくりと、静かに加えます。おすすめの方法としては、バケツを水槽より高い位置に置き、エアーポンプ用のエアーチューブを流用して、水を捨てるときとは逆の要領で水を加えてゆくといいでしょう。水がいっぱいになるまでに、数時間かかると思いますが、この間は放っておいて構いませんので、別の作業(仕事なり遊びなり)をしていられます。

半分より多い水量を交換する場合

まず、現在の水槽から、なるべくきれいな上澄みを取り出します。掃除用のホースを使用して、サイフォンの原理で、後で水槽に残す分だけ(8割の水を交換する予定ならば、2割分だけ)バケツに移します。次に、水槽内にいる金魚を、バケツの方に移動させます。水草などがある場合は、このときに一緒にどかしてしまうと、後の作業がやりやすくなります。

次に、底砂利がある場合は、底砂利の中のゴミが浮き出るように、軽くかき混ぜます。水が相当濁ると思いますので、この水を、なるべくゴミと一緒に、すべて吸いだして捨てます。水を捨てたら、先ほど取り分けておいた水と金魚を戻します。このときに、勢いよく戻すと、底砂利などに残っているゴミが再び舞い散ってしまいますので、なるべく静かに戻します。

金魚を戻し終えたら、「半分以下の水量を交換する場合」と同様の要領で、カルキを抜いた水を、水槽に必要な量追加します。

 

濾過装置の掃除

外掛け式など、一部のフィルターについては、使い捨てなので、指定されている使用期間ごとに新品と交換してください。それ以外のものについては、それぞれの濾過装置の説明書に、手入れの仕方が丁寧に書いてあるはずですので、それに従います。

おおむね、ですが、どの濾過装置についても、1〜2ヶ月に一度、ゴミ受け用のフィルター部分を、カルキを抜いた水で軽くすすぐ程度に洗えば十分です。また、フィルターが使い捨てでないもの、たとえば上面濾過装置のグラスウールなどについては、ぺらぺらにつぶれてしまわない限り、いつまででも使い続けられます。この部分には、「金魚を飼うのに必要な物(2)〜濾過装置−物理濾過と生物濾過」で触れている「生物濾過」の主役、バクテリアがたくさんいますので、なるべく交換せずに使い続けた方が良いでしょう。

濾過装置本体の汚れが目立つようになってきたら、大掃除をしてやります。ただし、後述の水槽の大掃除とかぶるようであれば、最低1ヶ月は間隔を空けるようにしましょう。また、掃除をする少なくとも3日前から、掃除後1週間の間は、金魚に餌をあげてはいけません。濾過装置を洗うと、どうしても濾過能力が落ちてしまうのですが、この間に金魚が糞などをして水を汚してしまうと、濾過能力が戻る前に水質の悪化が進むため、金魚に良くないからです。

濾過装置を洗うときは、必ずカルキを抜いた水を使用します。そうしないと、せっかく住み着いたバクテリアが、カルキですべて殺菌消毒されてしまいます。また、大掃除をした直後の濾過装置からは、少しのあいだ汚れた水がでてきますので、水槽に組み付ける前に、カルキを抜いた水を通して、あらかじめ汚れを流し落としておくといいでしょう。

 

年に一度の水槽大掃除

水槽の大掃除は、年に一度、春先で水が温みはじめたあたりにします。どうしても汚れがひどいようであれば、年に二度でもいいのですが、汚れがひどいということは、飼育環境に問題がある(金魚の数が多すぎる、餌を与えすぎている等)ということですので、まずはそちらの改善を考えた方がいいでしょう。

また、濾過装置の時と同様に、掃除をする少なくとも3日前から、掃除後1週間の間は、金魚に餌をあげてはいけません。理由は、濾過装置の時と同じです。また、水槽の掃除をした場合は、その後1週間は、水槽をよく観察するようにしてください。油断をすると、この隙間を突いて雑菌が繁殖してしまい、金魚が病気にかかってしまうことがあります。

大掃除のやり方は、基本的には前述の「半分より多い水量を交換する場合」と同じですが、このとき水槽からすべての機材を外し、水槽と、もしあれば底砂利を、カルキを抜いた水で、濁りが少なくなる程度まで洗い流します。また、濾過装置以外の機材についても、合わせて洗っておきます。濾過装置を洗うときと同様、必ずカルキを抜いた水を使用してください。また、あまり洗いすぎると、バクテリアがいなくなってしまいますので、程々にしておきます。洗い終わったら、外しておいた機材をつけなおし、「半分より多い水量を交換する場合」と同じ要領で、金魚を戻して、水を足してやります。

大掃除の実例としては、ブログ側の記事をご覧下さい。